コラム
Column

入れ歯の種類と選び方の基礎知識|自分に合う入れ歯を見つけるために

 
歯を失ったあと、「入れ歯を考えているけれど、どの種類を選べばよいかわからない」とお悩みではありませんか。
入れ歯には、失った歯の本数による違いがあるほか、保険診療と自由診療という選択肢もあります。
それぞれ特徴が異なるため、まずは基本的な知識を押さえることが大切です。
 
また、入れ歯は単に歯の見た目を補うだけではありません。食事や会話を支え、毎日の生活を快適に過ごすためにも重要な役割があります。
 
今回は、入れ歯の種類や特徴、自分に合う入れ歯を選ぶためのポイントについてわかりやすく解説します。
 
 

院長

近藤 院長

経歴
平成29年:近藤歯科開院
大阪歯科大学卒業後、13年間の研鑚を経てこの度、谷町九丁目の地に開院

医院名:近藤歯科
所在地:〒543-0072
大阪府大阪市天王寺区生玉前町5-30

 
 

入れ歯選びで知っておきたい2つのポイント

 
入れ歯にはさまざまな種類があります。そのため、どこが違うのかわかりにくいと感じる方もいらっしゃるでしょう。
入れ歯を選ぶ際には、まず2つのポイントを知っておくことが大切です。

 
一つは、失った歯の本数による違いです。歯が一部残っている場合は部分入れ歯、すべての歯を失った場合は総入れ歯が選択肢となります。
もう一つは、保険診療か自由診療かという違いです。部分入れ歯にも総入れ歯にも、保険診療と自由診療の選択肢があります。
そのため、部分入れ歯だから保険診療、総入れ歯だから自由診療などと決まっているわけではありません。
 
まずはご自身のお口の状態に合う入れ歯の種類を知り、その上で見た目や費用、食事のしやすさなどを考えながら選ぶことが大切です。
 
 

歯を失ったときに入れ歯が大切といわれる理由

 
歯を失った場合、「見えにくい場所だから問題ないのでは」と考える方もいらっしゃいます。
しかし、歯には食べものを噛むだけでなく、かみ合わせのバランスを保つ役割もあります。
そのため、歯を失った際には適切に補うことが大切です。
 

お口の健康は身体の健康の入口

お口は、食事や会話を行うための大切な器官です。
歯を失ったままにすると、お口の機能が低下することがあります。そのため、入れ歯によって噛む機能を補い、お口の健康を保つことが大切です。
入れ歯は見た目を補うためだけではなく、毎日の生活を支えるためにも重要な役割を担っています。
 

入れ歯の状態と健康との関係

約18万7000人の75歳以上の方を対象とした追跡調査では、状態のよい入れ歯を使用している方は、そうでない方と比べて死亡リスクが低い傾向がみられました。
また、奥歯のかみ合わせが少ない方でも、状態のよい入れ歯を使用している方では、よりよい結果が報告されています。
この研究からは、歯を失った場合にも適切な入れ歯を使用し、その状態を維持することの大切さが示されています。

参考:大阪大学の研究専用ポータルサイト|良い入れ歯使用者は死亡リスクが低い >

 
 

部分入れ歯とは?

 
ここからは、入れ歯の種類について見ていきましょう。
入れ歯の種類の中でも、比較的多くの方が使用しているのが「部分入れ歯」です。
 

部分入れ歯を使用するケース

部分入れ歯は、歯が1本でも残っている場合に使用する入れ歯です。
1本だけ歯を失った場合から、複数の歯を失った場合まで、さまざまな症例に対応できます。
残っている歯を支えとして利用しながら、失った歯を補うことが特徴です。
 

部分入れ歯の特徴

部分入れ歯は、残っている歯と歯ぐきの両方で噛む力を支えます。
また、取り外してお手入れができるため、清掃しやすいことも特徴です。
失った歯の本数が多い場合にも対応しやすく、幅広い症例で使用されています。
 
ただし、支えとなる歯の状態やかみ合わせによって、安定感や噛み心地が変わることがあります。そのため、入れ歯を製作する前には、お口全体の状態を確認することが大切です。
 
 

総入れ歯とは?

 
歯をすべて失った場合には総入れ歯が選択肢となります。
部分入れ歯とは支え方が異なるため、特徴も変わってきます。
 

総入れ歯を使用するケース

総入れ歯は、上顎または下顎の歯をすべて失った場合に使用します。
歯ぐき全体を覆うような形で製作し、歯ぐきとの密着によって安定させます。
 

総入れ歯の特徴

総入れ歯は、失った歯をまとめて補うことができる治療法です。
食事や会話をサポートする役割があり、多くの方に利用されています。

 
一方で、お口の状態は年齢とともに少しずつ変化します。そのため、製作したあとも調整を行いながら使用することが大切です。
痛い、外れやすい、噛みにくいと感じる場合でも、調整によって改善できることがあります。
 
 

保険診療の入れ歯とは?

入れ歯を検討する際、多くの方が最初に選択肢として考えるのが「保険診療の入れ歯」です。部分入れ歯にも総入れ歯にも、保険診療の入れ歯があります。
 
まずは、保険診療の入れ歯の特徴について、どのようなものなのか確認していきましょう。
 

保険診療の入れ歯の特徴

保険診療の入れ歯は、使用できる材料や設計に一定の決まりがあります。
 
部分入れ歯では金属のバネを使用し、歯ぐきに触れる部分には歯科用プラスチックが使用されることが一般的です。
 
保険診療の入れ歯には次のような特徴があります。

・費用を抑えやすい
・幅広い症例に対応しやすい
・修理や調整に対応しやすい

初めて入れ歯を製作する方にとって、選択しやすい治療法の一つといえるでしょう。
 

保険診療の入れ歯で気になるポイント

保険診療の入れ歯は多くの方に利用されていますが、気になる点もあります。
たとえば、強度を保つために一定の厚みが必要になることがあります。また、部分入れ歯では金属のバネが見える場合もあるでしょう。

 
ただし、感じ方には個人差があります。
大切なのは費用だけで判断するのではなく、ご自身が何を重視したいのかを歯科医師へ伝えることです。
 
 

自由診療の入れ歯にはどのような種類がありますか?


保険診療の入れ歯以外にも、「自由診療の入れ歯」という選択肢があります。
自由診療の入れ歯にも、部分入れ歯と総入れ歯があります。
 
自由診療では使用できる材料や設計の幅が広がるため、見た目や装着感などを重視したい方に選ばれることが多いのが特徴です。
 
ここでは、代表的な自由診療の入れ歯の種類についてご紹介します。
 

金属床義歯

 
金属床義歯は、歯ぐきに触れる床の部分に金属を使用した入れ歯です。
 
保険診療の入れ歯で使用される歯科用プラスチックと比べると、薄く製作しやすいことが特徴です。そのため、お口の中の違和感を軽減しやすい場合があります。
 
また、金属は熱を伝えやすいため、温かい食べものや冷たい食べものの温度を感じやすいことも特徴です。食事中の感覚を大切にしたい方に選ばれることがあります。
 
一方で、自由診療となるため、費用面については事前に確認することが大切です。
 

ノンクラスプデンチャー

 
ノンクラスプデンチャーは、金属のバネを使用しない部分入れ歯です。
一般的な部分入れ歯では、残っている歯に金属のバネをかけて固定します。
 
しかし、ノンクラスプデンチャーでは歯ぐきに近い色の特殊な樹脂を使用するため、金属のバネが目立ちにくいことが特徴です。
そのため、人と接する機会が多い方や、見た目に配慮したい方の選択肢となることがあります。
 
ただし、適応できる症例には限りがあります。また、かみ合わせや残っている歯の状態によっては、ほかの治療法が適している場合もあります。
入れ歯を選ぶ際には、見た目だけでなく機能面とのバランスも大切です。
 
 

自分に合う入れ歯を選ぶためのポイント

ここまでご紹介したように、入れ歯にはさまざまな種類があります。
そのため、「どれが一番よい入れ歯なのだろう」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
 
しかし、すべての方に適した一種類の入れ歯があるわけではありません。
お口の状態や生活スタイルによって、お一人お一人に適した選択肢は変わります。
 
入れ歯選びで重視するポイントの例を見てみましょう。
 
重視したいこと入れ歯の例
費用を抑えたい保険診療の入れ歯
見た目に配慮したいノンクラスプデンチャー(自由診療)
食事中の感覚を大切にしたい金属床義歯(自由診療)
 
ただし、実際に選択できる入れ歯の種類は、お口の状態やかみ合わせによって異なります。
そのため、「見た目を重視したい」「なるべく違和感を少なくしたい」など、ご自身の希望を歯科医師へ伝えることが大切です。
 

残っている歯の状態も大切です

入れ歯を選ぶ際には、失った歯の本数だけではなく、残っている歯の状態も重要です。
部分入れ歯は、残っている歯を支えとして使用するため、むし歯や歯周病がある場合には治療が必要になることがあります。
また、かみ合わせの状態によっても選択できる入れ歯は変わります。
そのため、入れ歯の種類だけで判断するのではなく、お口全体の状態を確認した上で選ぶことが大切です。
 
 

入れ歯は定期的な調整も大切です

 
入れ歯は製作したら終わりではありません。
 
お口の中は年齢とともに少しずつ変化します。そのため、製作した当初はぴったり合っていた入れ歯でも、時間の経過とともに調整が必要になることがあります。
 
たとえば、
・入れ歯がゆるくなった
・噛みにくくなった
・歯ぐきに当たって痛い
といった変化がみられることがあります。
 
このような状態をそのままにすると、食事のしにくさにつながることがあるのです。
快適に使用するためには、定期的な調整を受けることが大切です。
また、入れ歯だけでなく、残っている歯や歯ぐきの状態を確認することも重要です。
 
 

自分に合う入れ歯選びのために

 
入れ歯には、さまざまな種類があります。それぞれに特徴があり、失った歯の本数やお口の状態、ご希望によって適した選択肢は異なります。
 
「なるべく費用を抑えたい」「金属のバネが目立つのは避けたい」「食事をもっと楽しみたい」など、入れ歯に求めることはお一人お一人によってさまざまです。
そのため、保険診療の入れ歯だけでなく、自由診療の入れ歯も含めて選択肢を知ることで、ご自身の希望に近い入れ歯が見つかる場合があります。

 
当院では、お口の状態を確認した上で、ご希望についても丁寧にうかがい、治療方法をご提案いたします。
入れ歯について気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。


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