コラム
Column

インプラントの寿命は?20年経過したインプラントはどうなる?

 
皆様、こんにちは。
上本町・谷町九丁目・四天王寺前夕陽ヶ丘エリアの歯医者・歯科医院【近藤歯科】です。
 
インプラント治療を受けた場合、一般的にその寿命は長期間にわたることが期待されます。
けれども、「本当にインプラントは寿命が長いの?」「実際には20年くらい経つと、どうなっているの?」と不安に感じる方は少なくないかもしれませんね。
 
特に、治療後から10年・15年・20年と経過した場合でも本当に問題なく機能しているのか、壊れたり脱落したりしていないか、噛みにくくなっていないかといった点が気になる方は多いのではないでしょうか。 
 
そこで今回は、実際に20年以上経過したインプラントの状態がどうなっているのかを、日本口腔インプラント学会倫理審査委員会の承認を得て実施されたアンケート調査をもとに解説します。
これからインプラントを検討されている方にも、すでに治療を受けた方にとっても、将来の見通しやケアの大切さを見直す機会となる内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。


参照:J-STAGE|日本口腔インプラント学会誌31巻(2018)2号「20年以上経過したインプラント患者のアンケート調査」図3、図7、図16、図18 >

 
院長

近藤 院長

経歴
平成29年:近藤歯科開院
大阪歯科大学卒業後、13年間の研鑚を経てこの度、谷町九丁目の地に開院

医院名:近藤歯科
所在地:〒543-0072
大阪府大阪市天王寺区生玉前町5-30

 
 

20年経過したインプラント8割近くが「特に問題ない」

 
インプラントの残存期間について質問したアンケート調査では「20年」という回答が最も多いのですが、インプラントの治療後に20年経ったあとの状態については、あまり広く知られていないのではないでしょうか。
実際にインプラントを20年使用された方からは「特に問題ない」という回答が8割近くに達しています


参照:厚生労働省|歯科インプラント治療指針「13.歯科インプラント治療と予知性」p13 >

 
インプラントの平均的な寿命は10年~15年とあって、入れ歯やブリッジを含めた義歯の中でも寿命の長い治療法です。
適切な治療と術後のメンテナンスがきちんと行われていれば、20年~それ以上と、長期にわたって安定して使用できる可能性が高いことがわかっています。
 
ただし、インプラントの寿命は「治療したら終わり」ではなく、患者様ご自身のセルフケアや歯科医院での定期的な管理が続けられているかどうかに大きく左右されます
ここからは、日本口腔インプラント学会が20年以上前にインプラント治療を受けた方に対して行ったアンケート調査の中で、インプラントがどれくらい良好な状態で保たれているかがわかる注目すべき結果が得られていますので、詳しく見ていきましょう。
 

「インプラントの経過について」の回答

▪特に問題ない:約78%
▪歯ぐきが腫れるなどのトラブルがある:約8%
▪インプラントを一部・全部除去した:約11%・約3%

 
回答者の8割近くが「特に問題ない」と感じており、20年経ってもインプラントを快適に使えていることがわかります。
残りの約2割のうち、インプラントを除去する事態に至ったと答えた方は1割強でした。
この結果から、インプラントは長く使える治療法であることが数字でも裏付けられたといえます。
 
もちろん、これは治療直後だけでなく、その後も定期的なメンテナンスを受け、日々のセルフケアを続けている人ほどよい状態を保てているという前提があることも忘れてはいけません。
 
また、トラブルがあると答えた方がいることにも注目が必要です。
長年使用していると、ネジが緩んだり、被せ物(白い人工歯の部分)が壊れたり、歯ぐきが炎症を起こしたりといった不具合が起きることもあります。
こうしたトラブルも、早めに歯科医院でチェックしておけば悪化を防げるケースが多くあります。
 
つまり、インプラントを20年以上も安定して使うためには、「治療後にどう付き合っていくか」がとても大切だということがわかる結果となったといえるでしょう。
インプラントの寿命を長くするためには、定期的な歯科検診とメンテナンスが必要不可欠なのです。
 
 

噛む力の満足度も高く、食生活の質が保たれている

 
インプラントのよいところは、「見た目」だけでなく、「しっかり噛める」ことです。
アンケートでは、咀嚼(そしゃく)=噛む力についても調査が行われていました。
 

「現在の食生活について」の回答

▪何でもよく噛める:約84%
▪かたいものは噛めない:約11%
▪あまりよく噛めない:約3%

 
84%の方が「何でもよく噛める」と感じているというのは、とても心強い数字です。
20年経っても、日々の食事に困っていない人が大半だということがわかります
 
インプラントは、顎の骨にしっかりと固定されるため、入れ歯のようにズレたり外れたりする心配がありません。
食べものをしっかり噛めると、栄養をきちんと摂取できるだけでなく、食事や会話を楽しめ、外食などの場面でも自信がもてるようになるでしょう。
 
また、よく噛むことで脳が刺激され、認知症の予防にもつながるといわれています。
歯がほぼなく義歯も使用していない「よく噛めない状態」の場合、20本以上歯が残っている方と比べて認知症の発症リスクが約1.8倍高くなったという調査結果もあるのです。


参照:J-STAGE 日本口腔インプラント学会誌30巻「歯科から考える認知症予防への貢献」p1 >

 
 

インプラント治療に対する満足度は9割以上

 
インプラントを20年以上使っている患者様の多くが、咀嚼機能に満足していることが調査結果からもわかりましたが、全体としての満足度についても非常に高い結果が出ています。
 

「インプラント治療に満足されていますか?」の回答

▪非常に満足+だいたい満足:約93%
▪不満:5%

 
この数字からも、ほとんどの方がインプラント治療に満足していることがわかります。
見た目や噛む力の回復だけでなく、会話のしやすさや違和感のなさなど、日常生活の中で「治療してよかった」と実感している方が多いことを裏付けています。
日常生活においても89.2%の方が「何でも自分でできる」と回答しており、やや不自由・要介護・入院や入所中と回答した方は全体の1割強でした。
 
 

長持ちのカギは歯磨きと定期検診

インプラントを長く快適に使い続けるためには、「毎日のセルフケア(歯磨き)」と「定期的なプロのサポート」の両方が欠かせません。
インプラントそのものはむし歯にはなりませんが、周囲の歯ぐきが炎症を起こす「インプラント周囲炎」には注意が必要です。
 
特に挙げられるのが、20年以上問題なく使えている方々の多くが、日常のセルフケアと歯科医院での定期検診を習慣化している、ということです。
20年以上問題なく使えている患者様の多くが実践しているのが、毎日のセルフケアと、定期的な歯科医院でのメンテナンスです。
 

セルフケアのポイント

 
インプラントを長持ちさせるためには、毎食後・就寝前の歯磨きを念入りに行うことが重要です。
 

やわらかめの歯ブラシで丁寧に磨く

インプラント周囲は天然歯よりも炎症が起こりやすいため、歯ぐきを傷つけないようなやわらかいブラシで、やさしく丁寧に磨くことが基本です。
 

フロスや歯間ブラシで歯と歯の間も清掃する

汚れがたまりやすいインプラントの周囲には、歯ブラシだけでは届きにくい場所もあります。
フロスや歯間ブラシを使うことで、細かなすき間の汚れを取り除き、炎症を予防できます。
 

必要に応じて、インプラント専用のケアグッズも使用

インプラントに適した洗口液やタフトブラシなど、専用の道具を使うことでセルフケアの質がさらに高まります。
歯科医院で、自分のお口の状態に合ったグッズについて相談するのもおすすめです。
 
このように、毎日のセルフケアはインプラントを長持ちさせる基本中の基本です。ただし、セルフケアだけでは落としきれない汚れやご自身では気づきにくい異変もあるため、プロによる定期的なメンテナンスも必須となります。
 

定期検診で行われること

 
定期検診では、つぎのようなチェックなどを行い、よりインプラントが長持ちするように図ります。
 

インプラントのぐらつきチェック

インプラントが骨にしっかりと固定されたままか、緩みがないかをチェックします。
ぐらつきがあると、早期に対応することで脱落を防げます。
 

歯ぐきの腫れや炎症の有無を確認

インプラントの周囲が腫れていたり、赤くなっていたりしないかを調べ、インプラント周囲炎の早期発見につなげます。
 

かみ合わせのバランス調整

インプラントがほかの歯と適切にかみ合っているかを確認し、必要があれば微調整を行います。
 

必要に応じたクリーニングや指導

クリーニングで細かい汚れを除去し、ご自宅でのケア方法についてもアドバイスします。
 
これらのチェックやクリーニングを半年〜1年ごとに継続して受けることが大切です。
定期検診はトラブルの早期発見・早期対応にもつながり、結果としてインプラントの寿命をしっかりと延ばすことにつながります
 
 

治療後は「終わり」ではなく「始まり」

 
インプラントは、天然の歯に近い見た目と機能を持つ非常に優れた治療法です。
しかし、そのよさを長く実感するためには、「治療後こそが本番」という気持ちでメンテナンスに取り組むことが大切です。
治療が終わったあとの過ごし方、生活習慣、通院頻度などが、インプラントの寿命を大きく左右します
 
たとえば、喫煙をしている方は、インプラント周囲炎(歯ぐきの炎症)を起こしやすく、脱落のリスクが高まることがわかっています。
また、糖尿病などの持病がある場合も炎症が起きやすくなるため、インプラント周囲の健康管理は特に重要です。
自分の歯のように使えるインプラントだからこそ、「一生使い続ける」気持ちで、丁寧にケアしていくことが必要です。
 
 

インプラントを長く快適に使うために

 
インプラントは適切なケアをすれば20年以上にわたり安定して使える治療法です。
 
インプラント治療をしてから20年後、
▪約78%が「特に問題なし」
▪約84%が「何でもよく噛める」
▪約93%が治療に「満足している」

と回答していることからも、インプラントは高い機能性と満足度を兼ね備えた選択肢であることがわかります。
 
大切なのは、治療後のメンテナンスを怠らないことです
 
 
上本町・谷町九丁目・四天王寺前夕陽ヶ丘エリアの歯医者・歯科医院【近藤歯科】では、インプラント治療後の定期的なサポートやセルフケア指導にも力を入れています。
これからインプラント治療を検討されている方、すでに治療を受けた方も、どうぞお気軽に当院へご相談ください。
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